シャンプー断ちが困難な理由
脱シャンプーして何年になるだろう。
更年期障害や白髪染めの影響で頭皮や髪がぼろぼろになった頃だから、もう十年以上前になる。それまでどんな化粧品を使っても問題なかった肌が乾燥して吹き出物やかゆみに悩まされるようになって、困り果てた筆者は、とにかく基礎化粧品をやめることにしたのだった。
当時「肌断食」といわれて、そういう方法が流行っていたのだ。もともと化粧にはあまり熱心ではなかったし、外出して人と会う仕事をしているわけでもなかったので、やめるのは簡単だった。そうすると、いつの間にか肌トラブルがなくなったことに気をよくした筆者は脱シャンプーにも挑戦することにした。
脱シャンプーは化粧ほどかんたんにはやめられなかった。シャンプーなしでも快適になるのに紆余曲折、半年から一年かかったように思う。
シャンプーやトリートメントには髪をなめらかにしてくれる複雑な成分が多数含まれている。それが髪から完全に抜けない限り、ベタつきやにおいの元凶となって、シャンプーせずにはおれなくなってしまうのだ。しかし、長年シャンプーし続けている髪からこうした成分を除去するのは至難の業。いっそ髪を切りながらシャンプー断ちを続けるのが手っ取り早いかもしれない。
シャンプーを生涯続けるか、シャンプーを絶つかのどちらかを選ばないといけないのだ。
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脱シャンプーのメリット
シャンプーをやめ続けると、やがて嘘のように髪が清々しくなる。
湯シャンで気持ちよく洗髪できるようになるのだ。もちろんリンスもトリートメントもいらない。特筆すべきは頭皮のにおいが気にならなくなることである。シャンプーで洗っていたときは、毎日洗髪しないとにおいが気になってしかたがなかったのに信じがたい。
洗髪が楽になるのも脱シャンプーのメリットだ。湯シャンなら毎日でも苦にならない。
石けんや、やむを得ず出先などでシャンプーを使わざるを得ないような場合でも、たまに使う程度であれば、以前の髪に戻ってしまうようなことはないので安心している。それどころかほんの少しの洗浄剤で、びっくりするほど泡立って、あっという間に洗い流せる。いつまでもぬるぬるしないのだ。リンスやトリートメントの類は必要ないので使わない。カラートリートメントは白髪を目立たなくするために使うこともあったけれど、最近は使わなくなった。白髪のままでもいい風潮と年齢になってきたからだ。
ごくたまに固形石鹸を使うが、頻度は季節や髪の状態で適当に決めているのでごくたまにとしか言いようがない。頭皮や髪の状態によっては湯シャンだけでは物足りなくなる場合もある。石けんで洗うと、髪がきしむと言われているけれど、ほとんど気にならない。
ヒトのからだはいかに常在菌と協調し合うかが健康の秘訣と考える。殺菌や消毒のし過ぎはかえって不衛生になるおそれもあるのだ。余計な成分が入っていない昔ながらの製法で作られた固形石鹸を選んでちょうどいい清潔感をめざしたい。
脱シャンプーすると、ほんとにシャンプーは必要ないことがつくづくわかる。シャンプーが億劫な人は、シャンプー断ちにチャレンジしてみてはどうだろう。
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