数年前からわたしはインナーのパンツとブラジャーを手作りしている。市販のものは着られなくなった。
もともと体型が標準サイズでないわたし、自分サイズの洋服がいかに快適で見栄えが良いかを思い知っている。
必要に迫られ、自己流のお直しができるようになってくると、できることなら、いっそ一から自分サイズで洋服が作れたらどんなにいいだろうと幾度思ったかわからないが、結局ウエストゴムの簡単なスカートぐらいしか作ったことがない。
時間もコストもかかり過ぎて、なかなか手が出ないのだ。失敗もしたくないし……。
そんなとき、「家庭科3だった私が365日、手作り服で暮らしています。」という本を見つけた。
家庭料理があるように家庭洋裁があってもいい
家庭料理があるように、洋裁にも家庭洋裁というのがあったっていいじゃない、という著者に共感。
かねてから洋裁本を眺めては、もっと簡単にできる方法はないものかと思っていた。というのも、わたしが最近気に入って着ている洋服の多くは、デザインがとてもシンプルで、簡単に作れそうな気がしてならないからだ。
お直しがしやすそうなシンプルデザインを選んでいることもあるが、最近は凝ったものや多様なデザインの洋服は着こなせないし、間違いなく似合うものだけ持てればいいと思うようになったので、手持ちの洋服を眺めては、どうにか作れないものかと思っている。
自分で自分専用の型紙が作れるとは
「家庭科3だった私が365日、手作り服で暮らしています。」の画期的なところは、自分で自分用の型紙を作る点だ。
手作りの最大のメリットは、自分サイズにできるところである。しかし、洋裁本の型紙を使うと、自分サイズにはならない。どこをどう直せばいいのかもわからない。だから手持ちの洋服から自分用の型紙が作れたらいいのに、と常々思っていた。
洋裁というのは、縫うまでの段取りがめんどくさい。使いまわせる基本の型紙があるだけでもずいぶん違うかもしれない。
洋裁本は見るだけで終わってしまいがちなのだが、これはちょっと作ってみたくなる本である。
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