遠近両用めがねの弱点
ふだんは遠近両用めがねをかけている。それでたいていのことは事足りるのだけど、細かいものがよく見えない。おかげで掃除がずぼらになった。ほこりが見えなくて気にならなくなったからだ。おかげであちこちほこりだらけである。裁縫もやりづらくなった。
新聞や読書の文字はめがねを外したほうがよく見える。遠近両用というけれど、結局はある程度離れた遠くしかまともに見えないめがねなのだ。
困るのがパソコンの文字である。めがねをはずすとぼんやりするし、かけたらかけたで度数が強くて見づらい。遠近両用めがねが一番不得意とする中途半端な距離なのだ。遠近両用レンズの下の方で見ると見やすいので、めがねを上げ下げしたり、顔の向きを上下させたりしながら見るしかない。疲れてやっていられない。困って途方に暮れていた時、ためしに買ったのが拡大鏡めがねだった。
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エビスのリバースルーペが奇跡のぴったりフィット
拡大鏡を遠近両用めがねをかけたままのぞいてみたら、それまでどうやってもピントが合わなかったパソコンの文字がはっきりくっきりよく見えるではないか。
拡大鏡だけではぼやっと見えるだけでまったく役立たない。失敗したと思っていたからびっくり。
このエビスの拡大鏡、小型で鼻かけ部分が平らなつくりになっている。拡大鏡だけでは低い鼻にはひっかからず下がってしまう。その代わりといっては何だが、広がりにくいツルで顔を挟むようにして掛ける仕様になっている。このように鼻かけがなくめがねの幅が小さいエビスの拡大鏡は、遠近両用めがねの上にうまい具合に引っ掛かって安定したのには驚いた。まるではじめから重ね掛け用に作られたかのようにぴったりとおさまったのである。枠がないから重ね掛けしていても邪魔にならないし目立たないのもよい。
エビスの拡大鏡めがね三種使い分け
はじめは一番拡大率が小さい1.4倍を購入。デスクで使っていたが、キッチンにもあったら便利。どうせなら拡大率1.6倍を試してみたくなった。ひとめで違いがわかるように色違いを購入。最近、裁縫用に拡大率がもっとも大きい1.9倍を買った。1.4倍と1.6倍は違いがわかりにくいほど差が小さいが、やはりパソコンのように少し離れたものを見る時は1.4倍のほうが見やすい。手元で見るスマホや読書は1.6倍でより見やすくなる。1.9倍はさらに細かな針仕事向きである。1.9倍でパソコン作業はとてもできない。
若い頃の目はどれほど優秀だったかを思い知る。たくさんレンズを重ねたり使い回してみても、ヒトの目の調整力には遠く及ばないとわかった。老眼になり始めの頃、よく見えるめがねを探しまわっていたけれど、ひとつのめがねでよく見えていたのは、めがねがよかったわけではなく、目が優秀だったのだ。今ならそれがわかる。
ヒトの目は想像以上に高機能なのだ。その能力を加齢とともに少しずつ手離していく。それが老化を受け入れることなのか。
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