新刊読書とロングセラー読書

keizoku

ついほしくなる新刊。気になる手つかずの過去の名作。

読書熱にはムラがある。筆者は、いついかなるときも暇さえあれば本を読む本物の本の虫ではないのだ。それでもほぼ毎年、秋にマイ読書ブームがやって来る。読書の秋とはよく言ったものである。

新聞やウェブサイトですぐ目に付くのは新刊。時勢に乗った話題の、いかにも売れそうなタイトルが並んでいる。近所の図書館にはおそらくまだない。図書館では、人気本は数百人待ち。順番が回って来るのに一年以上かかるものも。その頃には読書熱が冷めてしまっていることもしばしば。だから新刊はつい買いたくなる。

その一方で、過去の手つかずの名作たちもたくさんあって気になっている。今持てはやされている本の多くは、一年後には半額以下で古本屋に並ぶ。本も所詮は消費財なのかと思うとものがなしい。

などと浸っている場合ではない。人生長くなったとはいえ読書を極めるのには短い。筆者にはもう時間がそれほど残されていないのだ。

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名作とは長い時間にたえてきた作品

長年多くの人に読み継がれてきた作品は、時間をかけて積み上げられてきた評価が確定している。忘れ去られていた作品が再評価されるものもめずらしくない。時間に耐えて残ってきた作品の魅力をぜひ味わってみたい。その一方、時代の最先端を行く新しい作品にも心惹かれる。だからいつも困っているのだ。前ばかり向いてもいられないし、後ろばかり向いてもいられない。読書選びの悩ましいところである。

ミステリーと文庫本

筆者の読書ブームは2013年文春文庫版『東西ミステリーベスト100』をつぶしていこうと始まった。ところが読書というのは、そのときどきの関心や興味で横道にそれる。どんどん芋づる式に読みたい本が増えていく。

北村薫の『空飛ぶ馬』をきっかけにミステリー以外の小説が読みたくなった。この日常ミステリーシリーズの主人公が文芸オタクだからだ。その影響で、現在新潮文庫の『日本文学100年の名作』全10巻読破を目指している。文庫本というのが気に入った。これからは文庫本限定にしようかと考えていたら、ちょうど中公文庫の『文庫で読む100年の文学』というのを見つけた。これは「ポケットに入れられる世界文学全集」を目指したもので、文庫本限定でセレクトした作品を紹介したガイドブックである。

こうしたガイドブックの作品を中心に読んでいく予定。

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