わたしは鍋磨きが趣味である。
楽しいというより、無心になれていいのだ。
しかし、力づくで磨くのがしんどくなってきた。そこそこきれいになってくると、淡い油やけの着色が気になるようになった。しかし、そういうのに限ってなかなか落ちない。こすればこするほど細かな傷がつくのも気がかりだった。
そんなとき、「さびとりつや乃助」と運命の出会いをしたのだ。
「さびとりつや乃助」との出会い
「さびとりつや乃助」はその存在すら知らなかった。水道栓の部品をamazonで購入するとき、ついでにさびとりもしてみるか、とまんまとamazonの戦略に乗っかって買ったものだ。
さびとりなんてそうあちこちで使わない。さびだらけの自転車を磨く元気はない。そんなわけであまり使われないまま放置されていたのだった。
「さびとりつや乃助」はいわゆるクリームクレンザーである。さびを細かな研磨剤でこすり落とすとともに、油膜で保護するものだ。ほとんど使われないまま置きっぱなしになっている「さびとりつやの助」が何だかもったいない気がしてあらためて見てみると、レンジ回りの頑固な油汚れ落としにも使えるとある。ならば鍋磨きにも使えるのではないか。あるときふと思いついた。
「さびとりつや乃助」の研磨力
どっちみち傷だらけで年季の入った鍋である。「さびとりつや乃助」の研磨などこわくない。
こんなクリームごときでなべ底の油やけがとれるものか、となめていた。
一見きれいに見える程度のうっすら着色した油やけほど厄介なものはない。徐々に色が濃くなって、気づいたときには、あまりにもきめ細かい着色で、どんな強力洗剤でも落ちない。力づくでこすり落とすか、漂白剤でパックするしかない。
たまに酸素系漂白剤を使っていたのだが、鍋底の漂白はとにかくめんどくさい。かといってこするのはしんどい。軽い油やけ程度のときに落とせるのが一番なのだ。
期待をこめるも半信半疑、「さびとりつや乃助」で鍋を磨いてみて驚いた。
ファンデーションのようなベージュのクリームがみるみる灰色になるではないか。にわかには信じられなかったけれど、「さびとりつや乃助」はみごとに鍋を研磨してみせてくれたのだ。
鍋底の淡い油やけの着色はもちろん、これまでむやみにこすり洗いしてできた無数の細かな傷まできれいになるのにはただただびっくり。
ただし、鏡面仕上げの鍋を磨くと、せっかくの鏡面がクレンザーで研磨されてしまうので注意が必要だ。うちの鍋の表面も、かつては鏡面仕上げだったのだが、長年汚れてはこすり洗いをしてきたせいで、今ではすっかり鏡面でなくなってしまった。でもそのおかげで惜しげなく「さびとりつや乃助」で油やけをすっきり落とし、表面のこすり傷をきれいにならすことができている。
これで年をとっても趣味の鍋磨きが楽に続けていけそうだ。「さびとりつや乃助」万歳!
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