王道健康ダイエットは結局体育会系?

ダイエットする者にとっては超常識のPFCバランスだが、わたしはつい最近知った。食品のたんぱく質と脂質、炭水化物のバランスのことである。

運動だけでは痩せられない。とはいえこの年になって危ない食事制限をして病気になるわけにもいかない。そんなわけで初めて栄養バランスをとりつつ食べ過ぎを防ぐ、ごくまっとうなダイエットをすることにしたのだった。

王道ダイエットは食事と運動

まず自分の年齢、身長と体重、毎日の活動量を入力して摂取可能量を算出することから始まる。こういうのを算出してくれるサイトやアプリが山ほどあってびっくりしたが、じつは微妙に数値が違う。

寝ているだけで消費する基礎代謝量にふだんの活動量を加えた現在の体格の基礎消費量を知っておく必要があるのだが、ふだんの生活でどれくらいの活動をして消費できているかという見積もりは結構大雑把で、個人差がありそうなのだ。理屈では、その基礎消費量を超えないように食べていれば、痩せないまでも太らないことになる。

ここで大事になってくるのがPFCバランス。ただカロリーを制限すればいいというわけではないのである。

たとえば基礎代謝量を下回るような無謀なカロリー制限はからだに悪いだけではない。せっかく何もしないでも消費してくれていた基礎代謝を下げることにつながり、かえって痩せにくいからだになってしまう非常にもったいないやり方なんだそう。若い頃は、それで一時的に痩せることはできても、四十代以降になると、これではまったく痩せられなくなるという。

それではどれくらいなら食べていいのかという摂取可能量については、基礎代謝<基礎消費の間でかなり幅があると考えられる。活動量やどれくらいのペースで減量を目指すかといった目標によって細かな数値は違って当然。いずれにせよ食べる量を減らすというより、PFCバランスをとることが求められるようだ。

基本的には運動で筋肉をつけつつ脂肪を燃焼するトレーニングで基礎代謝を上げるからだづくりをしながら基礎消費分はバランスよくしっかり食べて完全に消費することを目指す。思っていたダイエットのイメージとかなり違う感じである。食べる量を減らすのではなく、食べた分はきちんと消費できる体づくりをするという、どちらかといえばかなり体育会系なのだ。

いきなり運動なんてできないよ、というわたしのような人は、まずは食事から基礎消費分を超えない範囲でPFCバランスを整えることから始めるといいらしい。

スポンサーリンク

ダイエットPFCパズルは合わない

ところがこのPFCパズル、どう組み合わせてもうまくはまらないことに気づく。たんぱく質をとろうとすれば脂質がすぐオーバーするし、炭水化物をとれば、もれなく脂質がついてくる。とにかく何を食べても脂質は抑えられない。脂質を気にすると、こんどはタンパク質がまったく足りないとくる。もぐらたたき状態。

アプリの三角形は、たいてい脂質がとびぬけていびつな形になる。こんなにもあらゆる食品に脂質が含まれていて、いかにとり過ぎていたかを思い知る日々である。

それに比べてたんぱく質は必要量を意識しないと不足しがちになる。食事の始め5分間、たんぱく質のおかずを食べるようにすると、痩せホルモンが出ると聞いたので、そのように食べるようにすると、こんどは炭水化物のごはんがあまり食べられなくなった。低糖質ダイエットなら喜ぶところだが、炭水化物は三つの栄養素の中で一番たくさんとらないといけない。不足して代謝が落ちてはたいへん。これほど炭水化物をとらないといけないとは。これも意外だった。

わたしは運動不足と偏食で太ったせいか、食べ過ぎというわけではなかったらしい。とくに肉はだんだんたくさん食べられなくなっていた。だからダイエットでこれほど食べなければならないことになろうとは思わなかった。

そんなわけで今回、PFCのピースはきれいな正三角形におさまらないということがよくわかった。ボディビルダーたちが鶏むね肉やブロッコリーしか食べないのもうなずける。高たんぱく低脂肪でかつ低糖質の食品がそれくらいしかないからだ。だから高価なプロテインを飲むしかないんだなぁ。

PFC数値のこだわり加減

PFCバランスは大事だし、意識して食べることは大切だ。でも、g単位の数値にこだわったり、美しい正三角形バランスに執着し出すと、はじめはゲームみたいに面白いと思っても、あまりの不出来にだんだん嫌になってくる。いつもそうなる。

ここから自分が続けやすいよう、いかにいい加減にしていくかが大事。かといって、いくらやっても成果が見えてこないのも投げ出したくなる要因になる。そこらへんの加減がむずかしい。これもバランス問題。そのために、はじめはある程度数値を意識して、どんなものかを知ることは重要だ。

それにしてもたんぱく質をじゅうぶんとるのがたいへんなのに比べ、脂質と炭水化物はあっという間にとり過ぎることに、今回つくづく思い知ってびっくりしている。

だから結局このとり過ぎは、運動で取り返すしかない! という理屈につながっていくんだろうな……。

この調子でほんとに痩せられるのか、まったく自信がないけれど、しばらく続けてみようと思う。

いやほんと、ダイエットは奥が深い。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください