気候がよくなると、思い出したように庭仕事をする。
もともと好きなのだが、ここ数年、更年期障害や経済的な余裕がないこともあって、除草や剪定するだけでいっぱいいっぱいで、片づけるところまで手が回らないでいる。
数年前、ご近所に促されるままカイヅカイブキの剪定をしたのだが、それが大失敗だったようで、枯れ木になったまま放置しているのが気になっている。
カイヅカイブキは素敵な樹木なんだけど
うちのカイヅカイブキは引っ越してきた当初から二階の窓に届くほど背が高いのが二本、玄関横の壁を隠すように立っていた。
お隣に面しているキンモクセイは、一度植木屋さんに切り詰めてもらったことがあるのだが、カイヅカイブキは手つかずで、もはや手が付けられなくなっていたところ、はしごを貸してくれるというご近所さんにすすめられ、わけもわからず枝を切ってしまったのだ。
剪定というのは不思議なもので、切り出したら止まらなくなる。あっちもこっちも気になって、切らずにはいられなくなるのだ。下手くそな床屋と同じである。
憐れ、カイヅカイブキは枯れることになってしまったのだ。
薄暗かった玄関横がパッと明るく開けたようになって、喜んだのもつかの間、壁が夏の西日をまともに受けるようになり、そのときはじめてカイヅカイブキがそこに植えられていたわけを知ることになった。
直径18cmほどの立派なカイヅカイブキは、うちの庭には少々立派過ぎてうっとうしいことは確かだったけれど、わたしはカイヅカイブキという樹木は嫌いではなかった。
とくに葉っぱの清々しい香りが好きだ。自然の樹形は炎のような形をしていて、青みがかった緑が美しい。数十年前、庭木として流行した刈り込まれたカイヅカイブキは古臭いかもしれないが、なかなかどうして魅力ある素敵な樹木なのである。
カイヅカイブキの伐採
とはいえ、大きくなって手が付けられなくなったカイヅカイブキに手を焼いているお宅はうちだけではないようで、「カイヅカイブキ伐採」と検索すると、興味深い記事が多数見つかった。
カイヅカイブキの切り株は、放置しても腐りにくく、虫もつきにくいという意見もある一方、シロアリがわいて大変な目に合ったという人もいる。うちも枯れ木に虫がわいたことがあるが、カイヅカイブキの枯れ木は今のところ見た感じだいじょうぶだ。でもこのままずっとだいじょうぶかどうかは心もとない。いずれ何とかしなければと思っている。
除草剤を切り株に注入する方法や、浅いところにある太い根を切り、枯れ木を揺らしながら引っこ抜く方法、重機を使う方法など、いろいろやり方はあるが、いずれもめんどくさい。
うちの場合、地道に周囲を掘って根を切れば、引っこ抜けそうな気がする。
根切りバールという道具があるといいらしい。園芸家御用達、土いじりが楽しくなりそうな興味深い道具である。
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