「ミントテロ」ってことばがコワい

mint tero kowai

「ミントテロ」という言葉があると知った。ミントが繁茂し過ぎて難儀する状態をいうらしい。

よかれと思って庭に地植えした植物が想像以上に繁殖したり大きくなり過ぎて手に負えなくなるなんてことは珍しくない。しかし、庭の手入れをろくすっぽしないで放置しておいて、ラクに美しくおしゃれに維持できると安易に考える人が少なくないのである。

庭仕事などしたことがなく、ただ憧れるだけだった都会育ちのわたしもまた、その典型的な一人であった。

手入れのいらない庭はない

どんなに小さな庭であれ、外界は自然そのものである。簡単に思い通りに管理できるものではない。そう知ったのは、庭付きのうちに住み始めてからだ。

「何もしないで放ったらかしよ」などと笑って見事な庭を案内する人は、まず間違いなく怠りない手入れをしている。おそらくその手間を手間と感じていないだけなのだ。

ほんとに放ったらかしにしようものなら、たちまち雑草に覆われ、庭木は生い茂り、あっという間に森林化してしまう。都会っ子のわたしはその生命力にただただうろたえるばかりだった。

雑草を抑えるグランドカバーのつもりで植えたワイヤープランツとアイビーがうちではちょっとしたミントテロ状態である。年に数回、雑草同様刈り取ったり抜き取ったりしているがキリがない。

ワイヤープランツもアイビーも地植えにしてはいけない要注意植物であると知ったのは、しばらくしてからのことだ。

生い茂ったワイヤープランツとアイビーを手あたり次第切ったり抜いたりして片づける。こんなこと、年をとったらとてもやってられない。疲れてきたらだんだん腹が立ってきた。除草剤でいっそ枯らしてしまおうか。今年はじめてそんなことを考えた。これだけ繁殖すると、除草剤を使っても、完全に枯らしてしまうのには数年かかるという。

そこまでしなくても、日ごろから葉っぱをまめにつんでおけば、広がってしまうことはなかったのだ。もともと好きで植えたもの。いずれもかわいらしい葉っぱたちである。ただわたしがあまりに放っておいたものだから、丈夫に育って増え過ぎてしまっただけだ。

そう思うとあまりの身勝手さに葉っぱたちが可哀そうになった。

アイビーは古い枝が木質化する。そういうのはどんどん抜き取って、先端の新しい枝だけを残していくようにすると見栄えが良い。以前は細い星型のや紋の入ったものなど数種類のアイビーがあったのだが、手入れを怠ったために、今では緑の普通のアイビーがほとんどで、葉っぱの淵が黄色というか黄緑色のものがわずかに残るだけになった。

アイビーは剪定も誘引もその気になればかんたんにできる。それなのにあまりに放置し過ぎた。木質化した枝や好き放題伸びた根っこを徐々に片づけるのに何年かかるだろうか……。

今度こそ、力仕事になる前に切り戻し、愛らしい葉っぱを取り戻したいと思う。

いらなくなったら捨てたくなるけど

いらないものや使わないモノはすぐ捨てたいと思うように、お世話できなくなった生き物もまた、同じように捨てたくなるのだからコワいものである。わたしもいつ、捨てられる側になるかわからない。

わたしたちは、好む好まざるに関係なく、ごちゃごちゃのいろんなものたちと共に生きている。

捨てる神あれば拾う神あり

どうにか距離をとって折り合って、何とかやっていけるといいな。

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