口呼吸と歯並びと輪郭
後悔していることは数え上げたらきりがない。中でも歯磨きは、ちょっと気をつければできることだっただけに、歯周病が重症化するまでその重要さに気づかないまま怠ってきた愚かさについては、いまだにくよくよと悔やんでいることの一つである。
あわてて歯磨きをしっかりするようになったときに読んだ本で、口呼吸のリスクをはじめて知ったときもかなりショックだった。
わたしの歯並びの悪さ、ぼんやりした輪郭の原因は、口呼吸によるものだというのである。口呼吸がよくないらしいことは何となく聞いたことがあったが、何よりびっくりしたのは、正しい舌の位置というのがあることだった。
わたしはどうやら舌の位置が低いために、舌の側面に歯型がくっきりつき、さらにはちょうど舌がのぞく程度に前歯が閉じない開咬になってしまったようなのだ。
口呼吸することにより舌が前に出るようになり、前歯や顎を押して不正咬合になったり、口の周りの筋力が一斉にダウンすることにより咬む力が弱くなるのです。
あなたの人生を変えるスウェーデン式歯みがき
舌の位置が正しくないと、最近では睡眠時無呼吸や嚥下障害を引き起こしやすいとも言われていて注目されている。歯並びや輪郭にも少なからず影響しているのかもしれないが、今さらトレーニングをして舌の位置を矯正し、鼻呼吸するようになったところで二重顎がどこまで改善されるかは疑わしい。
いずれにせよ、もう少し早くからもっと歯を大事にしていれば、もしかすればも少し美人になれたかもしれない? などと考えると悔やまれる。
直接的な口閉じテープ
いっそ口で呼吸できないようにしようという強引な方法が口閉じテープである。これには危険だから反対という意見もあるが、これがなかなか馬鹿にできない。もちろんまったく口呼吸できないように塞いでしまうわけではない。口がぽかんと開いてしまわないように留めてしまうだけのいたって単純な方法なのだ。
ヒトはおしゃべりや食事をするとき、鼻呼吸だけしているわけではない。自然と口でも呼吸している。だから昼間、どんなに一生懸命鼻呼吸のトレーニングをしてもあまり効果がない。問題は睡眠時の無意識にしてしまう口呼吸だからだ。
これには口閉じテープが想像以上に効果的である。テープをものともせず、いびきをかいてしまうこともあれば、鼻が詰まって、思わずテープの横から口呼吸していることはあるものの、おおむね口閉じテープはいい働きをしてくれている。テープで開けづらくなった口より鼻で呼吸する方がラクなので、自ずと鼻呼吸がうながされるのだ。
ときどきいびきをかいている配偶者は、この口閉じテープをするようになって、睡眠の質が格段に良くなったという。わたしも口閉じテープで鼻呼吸を心がけている。
ちなみに、テープはとくに医療用や専用でなくてもかまわないと思う。医療用は案外粘着力が強く、唇の粘膜を傷つけるかも。唇に触れないように貼る方法もある。
低位舌が先か口呼吸が先か
鼻呼吸はこころがければわりと簡単にできるようになるのだが、舌の癖はなかなか治らない。
鼻呼吸になればおのずと舌癖も改善するのかと思っていたが甘かった。長年の習慣はそう簡単には治らないようだ。その証拠に相変わらず歯型がついているし、舌苔(ぜったい)も毎朝こすり洗いしているにもかかわらず、あまり変わりばえしない。
そもそも舌の位置を上方に変えても、とくに鼻呼吸がしやすくなる感覚はない。でも、舌が下がると睡眠時無呼吸になるというし、飲み込む筋力にもかかわってくるらしいので、舌は下がらないように心がけたい。
もともと舌が大きいので、気づいたら上の歯に押しつけるように触れていたりする。以前は下の歯にだらしなく乗った感じだったから、位置が上がっただけこれでも改善した方である。
このごく限られた空間で、歯のどこにも触れないようにお行儀よく舌をポジショニングするなんて、やっぱりお口の中も美形でなければ難しいのかもしれない。
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