拡大志向の世の中で小さな暮らしをするということ

kakudaishiko

永遠に成長し続けないといけない拡大志向の世の中だけど、まだ今のところ、ヒトは加齢による老化は避けられず、やがて寿命で死ぬことになっている。

睡眠時間を削って、知らぬ間に無理をするといったことも、若くて元気だったからできたようで、今ではあれほど好きだったテレビドラマより9時就寝が優先になってしまった。だんだん無理したくても無理がきかなくなった。

世の中が成長拡大を目指していても、わたし個人はそろそろお片付けの時間が来ている。

世の中の風潮と個人的な事情

テクノロジーがどんどん進化して、世の中がどんどん変化し続けているのと同じように、わたし個人も老化し続けている。

世の中は、ヒトの欲とか快楽を満足させることに投資し続けるようにできているので、個人はどんどん消費するしかない。

老化は、そうした果てしない欲求を緩め、この熱いサイクルから徐々に抜ける備えをするチャンスかもしれない。

とはいえ、健康維持やメンテナンスには費用がかかる。できないことが増えれば、代行サービスを利用したくなりそうだ。おしゃれや出世欲は減退しても、健康や暮らしに対する欲は増すばかりである。

結局年をとっても、種類が変わるだけで欲はなくならない。その欲を満たすべく、商品やサービスは生産され続けるのだ。

ど真ん中を過ぎて、そろそろ終わりが見えてきたせいか、この果てしない欲や快楽の追求は、ときどき尋常でない恐ろしいお化けのように映る。人が足りなくても、地球が破壊されても、それでも生産し続けることをやめない様は、想像するとゾッとする。この先どうなるのか。不安を覚える人も少なくない中、誰も止めることができないでいる。

わたしの暮らしは、そんな危うい世の中の上に成り立っている。でもご時勢には逆らえぬ。

わたしにできることといえば、最新テクノロジーの便利商品やサービスをあきらめて、満足の追求はほどほどに、多少の不満を受け入れることぐらいか。

成長戦略一筋の風潮にどこまで乗るか、暮らしの不満をどこまで我慢するか、それもこれも誰も教えてくれないバランス問題なのだ。

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