きのうスーパーJチャンネルで、過疎地の高齢者に利益度外視で移動販売を続けているシェフの姿が紹介されていた。あのスーパーボランティアのおばたさんを思い起こさせる素敵な人で感動した。
「買い物弱者」ということば、この頃ときどき耳にする。
というか、この頃のわたし、「弱者」ということばに少々敏感。
「困っている」と言いにくい
今朝のNHKニュースでは、職場でお乳が張っても搾乳できずに乳腺炎になったり退職に追い込まれる女性の存在が取り上げられていた。
おそらく、お乳が張る痛みや時間がかかってめんどくさい搾乳の事情を知っている人は少ないと思う。
わたしは授乳の時期は仕事をしていなかったので、お乳が張って痛くなるたびに授乳していたことを思い出しました。
中には母乳が出にくいお悩みの方もいたりして、産後、皆さんお乳が張って痛いわけではないんですよね。
わたしも搾乳は何度がやってみたことがありますが、授乳時のようにスムーズにお乳は出てこない。授乳だといっぺんにラクになる痛みも搾乳ではなかなかおさまらない。とにかく搾乳は時間がかかってまどろっこしいので、すぐにやめてしまった記憶があります。
職場のトイレで周囲に気遣いながら搾乳しなければならないストレスは計り知れないと思います。でも、職場に訴えることもはばかられるのが現状なんですね。
男性のアナウンサーは、声を上げれば理解が得られると言ってましたが、困っていることはなかなか言えないものです。
うちの子どもは発達障害者としてチャレンジ雇用で働き出したのですが、やっぱりなかなか困っていることが言えずに苦労してます。
周囲が支援しようと気遣ってくれればくれるほど、かえって気後れして言えなくなる場合もあるようです。
嫌われる勇気がない?
アドラー的に言うと、嫌われる勇気がないんですね。
「被害者意識強すぎ。」
「あつかましい。」
「がんばりが足りない。」
「甘えている。」
「ずるい。」
などと、言われたり思われたりして、傷つくのが嫌だから言えない。
どうして嫌なことを言われると思うのか?
どこかで自分が言った覚えがあるからで、言われそうなことがだいたい想像できてしまうのだ。
「虫のいいこと言ってんじゃないよ。」
なんて聞こえてきそうで、「助けて」なんてとても言えなくなる。
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助けられた人は助けたくなる
冒頭のシェフは、余命3か月といわれたがん患者だったそう。
彼は、もし病室から出ることができたら、人の役に立つことをしようと思ったそうです。
ほんとに実行してるところが立派です。
うちの子は、職場で親切にしてもらっているようで、自分も親切にしようと言ってます。
わたしも子どもの不登校や発達障害で悩んでいたとき、いろんな人に話を聞いてもらって救われたので、同じように悩んでいる人の助けになれたらいいなぁ、と思うようになりました。
助けられて嬉しかった経験がある人は、自分も誰かの力になりたいと願うものなんですね。
弱点のない人はいないように、弱者にならない人はいません。
制裁とか憎しみだけじゃなく、親切もちゃんと伝染すると信じたい。
ただ思っていても、実践するのは難しい。
せめて嫌われる勇気を持って悩みを打ち明けた人に責めるようなことは言うまい。
役に立たなくても、味方になれる人でありたい。
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