50歳を過ぎてくると、引っ込み思案でひとりでいるほうがラクなわたしも、さすがに人づきあいを始めないとまずいとあせっている。成人過ぎた子どもの自立を助けるにも、家族だけではどうにもならないからだ。
NHKシブ5時の人気コーナー「悩み相談渋護寺」でおなじみの釈 徹宗(しゃくてっしゅう)さんは「自立というのは、頼れる人をたくさん持つこと」と話されていた。一部の限られた人にしか頼れないのは、自立できてないってこと。ほんとそのとおりだなぁ、と思う。
いろんな人がいる社会の中で、お互い持ちつ持たれつ助け合う関係を築けるのが自立したおとななんですよね。
公園デビュー以来の地域デビューの方法
わたしの実家は個人商店だったので、地域の人と顔見知りになるのがこれほどむずかしいとは思いもしなかった。個人でひっそり暮らし、ご近所との交流を避けていると、誰も自分のことをどこの誰だか知らないというのがふつうなんですね。まぁ、これはこれでラクなんですけどね。
ただ、少しでも心細いと感じたら、できる範囲で地域デビューにチャレンジするといいかも。
町内会に参加する
うちの地域では、あたりまえのように町内会のメンバーになって会費を支払い、当然のように役が回ってくる。年2回草取りをし、年に1回町内会の総会で顔を合わせる。引っ越してきたばかりのまだ若かった頃は、正直おっくうでしかたなかった。でも、そのおかげで町内会の人とは顔見知りになれた。今となってはありがたいと思う。
都会では、マンションの隣の住民の顔を知らないことも珍しくない。そんな地域でデビューするには、子供会や老人会、町内のイベントなど、誘われたら断らない姿勢で機会をうかがうといい。
地元の名士になる方法を『静止力』という本で説いているえらいてんちょうさんがおすすめしているのは、地域にある個人商店に通う方法。店主と顔見知りになって、世間話ができるようになると、町内のようすを知るきっかけになる。
地域の福祉サポートセンターの活動に参加する
ファミリーサポートセンターは、子どもの世話を助け合う活動をサポートしていて、たいていの自治体にあるようです。
たとえば、
- 保育施設の保育開始前や保育終了後の子どもを預かります。
- 保育施設までの子どもの送迎を行います。
- 学校の放課後や学童保育終了後、子どもを預かります。
- 保護者の病気や冠婚葬祭などの急用時に、子どもを預かります。
- その他、会員の仕事と育児の両立のために必要な援助を行います。
といった支援を会員同士で行う活動をしています。
ほかにも高齢者や障害者、妊産婦などの生活支援、たとえば、
- 食事の支度
- 衣類の洗濯、補修
- 住居等の掃除、整理整頓及び補修
- 生活必需品等の買物
- 医療機関との連絡、通院介助
- 留守番・外出時の介助
- 代筆・朗読
- その他(話し相手など)
を地域住民で助け合う活動もあります。
いずれも会員登録をして、1回1時間600円程度の謝礼金の授受があります。
地域の活動に参加する
地域のボランティアセンターに登録をして、ボランティア活動に参加する方法もあります。
社会福祉協議会は、地域住民の文化活動を支援しており、さまざまな活動を紹介しています。
わたしの地域では、つい最近、こども食堂が月一回行われるようになりましたが、高齢者限定のような活動が中心で、若者や現役世代もいっしょになって参加する機会は年々減ってます。お祭りのように行われている地域の体育祭は、団体や役員などの関係者でどうにか開催している感じで、一般の地域住民に親しまれているとはいえない感じ。
不登校やひきこもり、障害や病気など、生活上の苦労や不安は、年齢に関わらず、あらゆる人にあると思うのだけど、地域で分かち合い、助け合うというのはなかなかむずかしいのが現状。かといって、家族だけでは抱えきれなくなってるのにね。そもそも家族がいない人だって増え続けてます。
だからこそ、お互い顔見知り程度に知り合って、何かの時、ちょっと声をかけたりかけられたり、ができるような関係になったり、ならなかったりしながら、それぞれができる人づきあいを続けていく大切さをひしひしと感じる今日この頃です。
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