投資というと、お金持ちの話だから庶民には関係ないと思いがちです。
実際、詐欺でだまし取られた金額を聞くと、あまりの高額にびっくりします。
だけどシニア世代になってくると、こつこつ貯めた貯金や退職金、親からの相続なんかで、まとまったお金ができることも少なくないんですよね。
年齢とともに労働収入が見込めなくなっていく中、いつ投資に関心を持つようになっても不思議ではないんです。
今は「関係ない」とか「興味がない」と思っている人ほど、投資詐欺には気を付けたほうがいいかもしれません。
「時間がない」と焦り出した途端に詐欺に合う。
わたしは詐欺に合う人の気持ちがよくわかります。実際「内職詐欺」みたいなのにひっかかったこともあります。
お金儲けにうまい話はない。
そうわかっていても、もしかしたらこれはいい話なんじゃないだろうか、などと思ってしまうのです。
それもこれもシニアには「老後資金を貯める時間が残ってない」という焦りからくるのではないでしょうか。
ふと気づいたら、退職とか年金生活がすぐ目の前に迫ってきているんです。焦らないほうがおかしい。
こうした心理に付け込まれるんですね。
老後資金は減らさない安全管理が鉄則と言いながら、一方で「攻めの投資をしないと増えない」などとそそのかされるんです。
こうした不安をあおるような誘い文句にも少しは慣れておいたほうがいいかもしれませんね。
無関心なときはすんなり流せても、ふと将来が不安になってお金の計算を始めた途端、怪しい投資話がものすごく魅力的に思えてしまうことは珍しくないからです。
詐欺は、どんなにしっかりした人でも、お金のありなしに関わらず、誰でもひっかかる可能性があるんです。
「わたしはだいじょうぶ」とか「お金がないから関係ない」と思わないで「わたしも詐欺に合うかもしれない」と自覚すること。
それが詐欺に合わない最初のステップです。
お金は時間をかけて増やすもの。
日本は世界一長寿の国です。シニアと言えど時間はたっぷりあると思いましょう。
『シニアのなっとく家計学』では、寿命90歳までとして計算しています。健康に気を付けて元気でいられたら、残り時間はけっこうあると思いませんか。
たとえば、300,000円を年利20%で10年運用すると、1,857,521円になります。
さすがに年利20%の預金はありませんが、投資信託や株式投資をしっかり勉強し、人任せにしないで投資運用すれば、年利20%は決して無理な数字ではないんです。
ただ投資にはリスクがつきもの。預金のように安定して利益が出るものではありません。一時的には損失になることもあります。投資で損をするのは、こうした一時的な損失に耐えられなくて撤退してしまうケースがほとんどなんです。
一時的な損失で全財産を失ってしまうような投資の仕方はもってのほかです。
投資は長く継続できるように運用すれば必ず資金を増やすことができます。でも、無理な投資をして資金を失ったり、損失に耐えられなくて続けられずにやめてしまうんです。そうならないために資金管理をするんです。家計管理と同じですね。資金が尽きないように投資割合を考えながら投資を続けていくようにします。
投資は労働よりラクみたいに思うかもしれませんが、人任せにしないで自力で勉強し、試行錯誤しながら運用するところは自営業と変わりません。苦しい時を乗り越えながら続けていく忍耐と覚悟が必要なんです。
わたしは株式投資の修行中です。投資は、わたしが資産を増やすためにできる数少ないことの一つだと思っています。だから地道に続けていけるよう本気で勉強してます。ひそかにボケ防止にもなるのではないかと期待してます。
ちなみに、投資で成功している人は、調べてみたら、もともと資産家というわけでもなく、地道な努力家がほとんどなんですよ。
わたしの目標は老後資金が滞りなく回っていくことです。投資がその助けの一つになることを願って励んでます。
投資に興味がある人は「資金が少ないから投資は無理」とあきらめないでくださいね。また、まとまった資金の管理にお悩みの方は、投資するしないに関わらず、投資に関心を持ってみてください。きっと詐欺予防になると思いますよ。
これから投資を始めたい人に
ある程度時間をかけてコツコツ地道に増やす方法が紹介されているものは良い投資本だと思います。
金融機関のアドバイスはおすすめしません。とくに人気ランキングなんかで選ばないでね……。
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