洋服を流行に合わせて頻繁に取り換える必要がなくなった。
ファッションに詳しくないのでいい加減なことは言えないが、この頃はいろんなスタイルが共存していて、以前ほど、みんな一斉に同じような服装でないと恥ずかしくていられないような感じが減ってきたように思う。
わたしがどうでもよくなっただけかもしれないけれど。
洋服はどうせ消耗品だからって
どんなに上質な洋服を買っても、数年もすれば古臭くなって、結局長年着るなんてことは滅多にない。それどころか保管や手入れに手間がかかる。それならワンシーズンで着つぶせるファストファッションでいいと思っていた。
嫁入り道具として一生もののつもりで作ってもらった喪服を虫食いで駄目にしたときはがっかりしたものだったが、じつはサイズが合わなくなっていた。
20代の洋服を生涯着続けるのはむずかしい。
でも洋服を片づけてみたら、10年以上着続けているお気に入りもそこそこあることに気づいた。
もう二度と同じものは手に入らないと思うので、自然と丁寧に洗ったりして大事にしている。新しいのに買い換えようと、ことあるごとに探してみるのだが見つからず「やっぱりもうしばらくこれでいいや」と思う。
長持ちしてくれる洋服はありがたい。
気に入っていても処分せざるを得なくなった洋服というのは、あまり出番がなかったために、保管や手入れを怠って、取り返しがつかなくなったものもあるが、持っているだけで劣化して駄目になるものも少なくない。実際ユニクロの製品は、数年で劣化すると但し書きされている。
そんなユニクロにもずいぶんお世話になっているけれど、最近はできるだけ長持ちする素材のものを選びたいと思うようになった。
洋服に限らず、時間と共に劣化しないものはない。
着古した洋服を大事にして着続けるのも悪くない、そう思う人がもっと増えるといいな。
長持ちする洋服のとくちょう
やはり綿麻素材の洋服は長持ちする。洗濯で汚れが落ちやすく、着古しても肌触りがよくなったりして味わいが増す。
気に入るかどうかは、案外価格とは関係ない。期待しないで購入したインド綿の安い洋服の着心地が抜群で、買い足したことがあった。
ただ洋服の耐久性は、ある程度価格に比例するようだ。やはり値段というのは、よく考えてつけられている。
年齢と共に肌が乾燥して敏感になってしまったわたしの肌に綿麻はやさしい。だからこれからは綿麻素材の洋服が中心になりそうだ。
しかし、冬はさすがに綿麻だけでは寒い。そこで「ウールやカシミヤ」と格好よく言いたいところだが、そういうわけにもいかず、ヒートテックやポリエステルのフリースにたいへんお世話になっている。ちくちくするウールは避けるようになった。ウールのニットよりフリースのほうが耐久性があるからだ。
軽くてあたたかくて洗濯もラクなフリースは重宝するのだけど、綿麻ほど長持ちしない。安いと思って飛びついて買ったら、ひどい品質ですぐゴミになってしまったものもあった。
ユニクロのフリースは悪くないけれど、スポーツブランドやアウトドアブランドのフリースは、より高品質でじょうぶだ。ただ、ふだんの生活に着られるようなデザインが少なく、ウールやカシミヤもびっくりするほど高価なものも少なくない。最近はワークマンといった作業着ブランドが機能のわりに安いと評判だが、まだ試したことがない。
どのあたりの価格と品質で折り合うか、いつも悩む。最近洋服を使い捨てることに抵抗を感じるようになったからだ。いくら低コストでも、ゴミを増やすようなことはしたくない。だからといって、いちばんいいものが買えるわけでもない。さらにはこんなわたしでも好みがある。洋服なら何でもいいというわけにはいかない。洋服選びは、このようにいくつもむずかしい選択をしなければならないのだ。(なんだかお見合いみたい。)
そんなめんどくさい判断を強いられる機会はなるだけ少ないほうがいい。洋服を選ぶのが楽しかった時期はどうやら終わってしまったみたいだ。
だからなるべく長持ちしてくれそうな洋服を慎重に選びたいと思う。
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