ネズミが屋根裏や床下に入り込んでしまうのは仕方ないとしても、台所など室内への侵入はどうしても防ぎたいところである。
思い当る場所、洗濯機の排水口、アンテナ線の穴、和室の長押(なげし)をふさぎ、とりあえずこれでしばらくは時間が稼げるのではと思っていたのだが、まだネズミがウロウロするので落ち着かない日々。
台所のどこかに穴があるとしか思えない。それがわからない。それほど広くもないし、知らないところに穴があいているとはとうてい考えられなかった。
逃げ場を失い、どこかにひそんでいるのではないか。そう思うと気が気ではない。
そんなある日、思いがけないところにあからさまな穴を発見!
こんなところに隙間が!
台所に散見するネズミの足跡を毎日丹念に掃除するという日々が続いていた。
いつもならろくに拭かない床も這いつくばるようにゴシゴシしながら、いったいどこにいるのかと、いまいましく思いながら見まわしていたとき、ぽっかり空いた隙間を見つけたのだ。
それは電化工事で作ってもらったIHヒーターの収納台と壁の隙間を埋めた化粧板との間にできた隙間である。けっこう大胆にあいている。なのに、これまで少しも気づかなかった。
流しやIHヒーターの収納台というのは、床から10cm余り上のあたりで扉部分が出っ張ってついており、床に面した部分が奥まったようになっていて、立っていると非常に見えにくいつくりになっている。
とはいえ、こんなところにこれほど堂々とした隙間があることを知らずにいたとは。日ごろ、いかにまともに掃除をしていないかがうかがえる、何とも恥ずかしい話だ。
そもそも隙間を埋めるための化粧板が出っ張っている収納扉に合わせてつけられたために、このような不自然な隙間ができたのだ。これは完全な工事ミスである。そのことにも気づけなかったんだから、我ながらほんとに情けない。
今回、這いつくばって拭き掃除をしてはじめて気づいた。
とりあえず、隙間をテープでふさぎ、今度こそ、ゆっくり眠れると思ったのだが……。
テープは軽く突破!
翌朝、やはりネズミの足跡があってがっかり。
なのに例の隙間はテープでふさがれたままのように見える。今度こそ、どこかに隠れているのか。それともまだどこかに穴があるのか。
そう思って、また這いつくばるようにして例の隙間をのぞき込むと、穴があるではないの!
やっぱり、テープぐらいでは突破されるわな……。
大活躍の粘土パテで隙間を埋め直し、それだけでもなんだか心配になって、板を挟んでテープでとめた。
あり合わせの板なので、かなり雑な仕上がりで見栄えが悪い。
でも、どうにかこれでネズミは今のところ室内には入ってこれなくなった。
しかし、和室の長押(なげし)はテープだけの応急処置の部分もあるので、ネズミに本気を出されると、また突破される余地があって気が抜けない。
それでもまあしばらくは時間が稼げそう。ひとまずホッとしている。
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