「身の丈に合った暮らし」などと言いますが、これがなかなか難しいもの。
なぜかというと、世間で暮らしていると、自分の暮らしとひと様の暮らしを無意識のうちに比べてしまうからです。
比べる弊害
比べると、並べて違いを見るだけではすまなくなる。どうしたって優劣をつけてしまうんです。
うちの暮らしが劣っているとなると、せめて人並みにせねば、と今度は無理をしたくなる。見栄ですね。
見栄を張れるうちはまだいい。
そのうち人並みかそれ以上の生活を強いられる世間から逃れられなくなって苦しくなる。
かと言って、人が寄れば、何やかやと比べることは避けられない。
身の丈感は世間を忘れたところにあった
身の丈は、人と比べれば比べるほどわからなくなる。身の丈がわからないから、がんばっても苦しいだけになる。
そうなったら人と比べるのをやめるしかない。
比べないためには、つい比べてしまう環境から逃れるしかありません。
引越しや転職となるとなかなか難しいけれど、比べてしまう対象を見ないようにするくふうは案外難しくない。
世間から離れる時間を持つんです。
おすすめは、読書とか手芸とか、ひとりで気軽にできる自分だけの楽しみを持つこと。わたしは鍋磨きとか、細かいところの掃除とか、庭仕事をするとき、世間を忘れて夢中になれる。はやりの瞑想なんかもよさげ。
ほんの一時でも自分の世界に浸れる時間があると、世間中心のおかしなサイズ感に悩まされにくくなるように思います。
こんなふうに我に返るひとときを持てれば、経済的なものに限らず、もっと自由で満ち足りた本当の身の丈というものがわかってくる気がします。
人は一人では生きられない社会的な存在です。だからこそ、自立した一人の時間も大切にしたい。
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