詳しいことは知らないが、うちは築二十年どころではないと思われる借家である。おそらくどこかのハウスメーカーが量産型で造った建売住宅だ。いつだったかそっくりの家が売りに出されている広告を見たことがある。
古い家に住んでいると、あちこち傷んでくるので、何かと修理やメンテナンスの必要があると知った。この頃あちこち通院を余儀なくされているわたしと同じだ。
家電も家も、古くなったら新しいのに買い換える。そのほうが面倒がなくて安上がり。そういう消費社会の中で、人だけ例外でいられるんだろうか。
使い古されたものでも、大事に手直しして、だましだましとことん使い尽くしたい。そう考えるようになったのは、自分が年をとったからかもしれない。
使えるものまで粗大ごみ
傷んだ部分だけ取り換えるというのが難しい。
たとえば洗面ボウルや台所の流し台、浴槽など。それだけ交換したくても、洗面台ごと、システムキッチンごと、システムバスごと交換するしか手がないという。
こんな風に今の世の中、まだ使えるのに、古いというだけで粗大ごみになってしまっているものが少なくない。
数十年使えるならまだ我慢もできるが、床板も水道栓もタイルも、寿命はたったの十年ぐらいだというではないか。それなのに部分的な修理や交換ができるようにはできていない。
消費すれば捨てる。すべて使い捨てるように作られているのだ。
うちはお金もないし借家だし、今さら大規模なリフォームはできないしする気もない。以前はおうちを新しくきれいにできないことが残念で哀しかったけれど、この頃は、使い捨てずにいけるところまで使い切ってやろうと開き直っている。
洗面ボウルの補修やタイルの目地修理、壁紙のペイントをぼちぼちやっていこうと考えている。
トイレの床模様替えシートも試してみたい。
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