もちろん主婦だけが家計を守り管理する仕事を担っているわけではないです。リスク管理や資産形成は本来家族みんなで話し合ってするのが理想です。
でも、家族の中心になって旗を振る人はいたほうがスムーズです。うちの場合は何となくわたしということになってました。家計簿をつけて生活費を管理しているのがわたしだからです。
何もなければそれでもよかったんです。
家計簿つけてるだけじゃ家計は守れない。
長い年月の間にはいろんなことが起こります。そしていろんなことが変わります。そんなあたりまえのことがわかってなかったんですね。
バカみたいな話ですが、収入は年齢と共に上がっていくものだと信じ込んでいました。ほんとバカですよね。だからこの年になって収入が減るなんて、まるで想定外だったわけです。なので現実に収入が減少し始めたとき、なすすべもなく何の手当てもしないまま同じような生活を続けてしまったんですね。
重ねて悪いことに、わたしは家計が赤字であることをオットになかなか相談できませんでした。何をどううまく言っても、結局はオットの収入が少ないことを責めているのと同じことになる。それが嫌だったんですね。すべてはわたしの家計管理のずさんさが原因です。だからますます言い出せなかった。「そのうち状況が変わって何とかなるかも」と思っていたところもありました。自分だけで何とかできるものならしたかったんですね。いやほんと浅はかでした。
家計の赤字に気がついたら、すみやかに問題を家族と共有するのが正解です。
わたしのように言い出しにくい人は、口で説明するだけではなく、データを用意して示すと感情的にならずにすむと思います。
その家計のデータなんですが、いわゆる家計簿のデータだけでは不十分なんですね。何にいくら使ったかをつけている家計簿情報だけでは本当の問題点は見えてこないんです。だからこれから家計をどんなふうにコントロールすればいいのか、といった肝心の意思決定をすることができません。
家計データの見方がわかる
家計管理に必要なデータとは
家計の問題点を考えるときに最低限必要なデータは、
- ここ一年の損益
- 現時点の資産と負債
です。
1.年間損益を明らかにする
ここ一年の損益は家計簿をつけていればおおよそのことは集計すれば把握できるのではないでしょうか。もちろんお財布の出納だけではなく、口座から引き落とされるカードの支払いなどもすべて含みます。
年間収入-年間支出=年間損益
を明らかにします。
2.現時点の資産と負債を明らかにする
これはいわゆるバランスシートといわれるものですね。
- 金融資産(現金、貯金、株式など)
- 固定資産(自宅、自動車などの時価)
- 負債(住宅ローン残高、自動車ローン残高など)
をすべて書き出します。
これ、まともにやったことがなかったのでたいへんでした。でも、一回ちゃんと作っておくと、あとはラクです。これだけで状況がかなりつかめます。
資産-負債=純資産
を把握します。
家計データの作り方がわかる
家計データで改善策が見えてくる
家計データを見ながらだと問題点が見えてくるので「電気使い過ぎだね」とか「保険を見直そうか」といった改善策を冷静に話し合うことができるんですね。
家計データがあると誰が悪いといった犯人探し的感情論になりにくい。無理しないでできることや少しがんばればできそうな案を出し合ったりもできます。
ところで、わたしがしているようなおうちでする仕事は、家事の合間の趣味的な仕事として軽く見られてしまうせいか、家族の関心や協力が得られないことが少なくありません。実際には、家事と仕事のけじめがつけにくいので、家族の理解は不可欠なんです。でも、家計の問題を共有し改善策を話し合う機会を重ねていくと、「もう少し仕事をがんばってみたい。」と提案すれば「後片づけは手伝うよ。」といった協力が得られるようになるかもしれません。仕事として意識してもらえるだけで家族の対応は違ってきます。
家計のピンチはないほうがいいに決まってます。でも、長い人生には何があるかわかりません。
うちの場合、今回の家計のピンチは、共通の問題と向き合って話し合ういい機会になりました。家族の連帯感や信頼感も高まった気がします。ひとりで不安や不満を抱え込まないで済むようになったのも大きかった。
家計のデータは、ただ厳しい現実をつきつけられるだけのものではありませんでした。もっと早くから作っておけばよかったと思うぐらいこれから先の示唆に富んだすばらしい情報なんです。
家計に不安を感じている人は、ぜひ家計データを集計してみてください。そして一刻も早く家族と共有することをおすすめします。
誰も信じちゃいけないってことがわかる
お金は自分で考えて自分で管理しないといけないってことがよくわかりました。知らないってコワイというか損。ほんと誰も教えてくれないことってあるんですね……。
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