わたしにとって寒気は最大のストレスである。「寒い」と感じると、頭痛がしてすべてのパフォーマンスが落ち不経済にもつながりかねない。寒さ対策は最優先事項かつ重要ミッションなのだ。
そんなとき、廃業がうわさされるメリノウールブランドが40%オフで売られているのを見つけた。日本製なのでサイズもわかりやすい。とはいえ高い。悩みに悩んだ末、とうとう思い切って購入したのがこちら。
ワイポウア・ロングアンダーシャツ最厚手生地
少しでも重ね着を減らし、少しでもあたたかいものがほしくて、最も厚手タイプを選んだ。肌着は窮屈にならない程度にフィットしたほうがあたたかいのでサイズも大きめでなくぴったりのものにした。
ウール94.5%(285g/sm)、ポリウレタン5.5%、20ミクロン以下の毛で1平方メートルあたり285gの厚手生地が採用された上質なものだ。
メリノウールは細くしなやかなのでチクチクしにくいと言われている。とくにセーター生地ではなく登山用のアンダーウェアとして作られているものは、一見ウールとはわからない。このワイポウア・ロングアンダーシャツもユニクロのヒートテック超極暖みたいな、薄いウェットスーツのようになめらかでソフトな肌触り。これなら肌着として着られそうだと期待が膨らんだ。
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メリノウールのちくちく感にがっかり
ところがメリノウールのアンダーシャツをいそいそ身につけたとたん、何とも言えないちくちく感とゾクゾクする不快な寒気に我慢できず、結局綿の肌着の上に着ることになっている。ユニクロのメリノウール・セーターを肌着代わりに着られる人もいるというのに、どうもわたしはウールに敏感なようだ。
ウールは管理もめんどうで値段も高いが、以前からこのちくちく感がどうにも苦手だったことを思い出した。ポリエステルのフリースがあまりに快適なので、いつの頃からかウールはほとんど持たなくなっていた。
とはいえ上質なメリノウールならだいじょうぶではないかと期待していただけにがっかり。素材の性質以前に、肌との相性が悪過ぎるようだ。
そういえば、シルクも冬あたたかく夏涼しいと言われている素材だが、以前、ゾクゾク寒気がして肌着として着られなかったことがあった。ところが靴下は平気で、かかとがつるつるになってうれしかった記憶がある。
綿や麻は季節を問わずだいじょうぶなのにふしぎ。
メリノウールは残念ながら直接肌着としては着られないが、あたたかさは格別でひとまず安心。
シルクふぁみりぃ・ウール100%シンプル長袖インナー
登山用にこだわったのがいけなかったか。
「シルクふぁみりぃ」にもウール100%の肌着がある。
登山用に比べたら半額ほどの値段。ここの製品は敏感肌の顧客に信頼が高い。入手できる素材をいかした丁寧なつくりに好感がもてる。そのぶん生産量が少なく、デザイン性や耐久性に物足りなさを感じる面もある。
しかし、いつでも便利なものがすぐ手に入る生活の追求には限界がある。資源は無限ではないからだ。
先の「ワイポウア」にしろ、天然素材を安定して仕入れ、質のいい製品を生産し、利益を上げ続けるのは並大抵のことではない。
かんたんに買い換えられないと思えば、大事に長く使う。そうするしかないからだ。「シルクふぁみりぃ」はそんな暮らしがあったことをふと思い出させてくれる。
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