格差は誰のせい?

kakusa

貧富の差がどんどん大きくなってると言われてます。

長い好景気の頃、日本には外国のようなとんでもない大金持ちは少ないけれど、とんでもない貧困者もいない、総中流社会などと言われてた時期もあったんですよね……。

その頃と比べたら、確かに大金持ちのことはわかりませんが、自分を中産階級だと思っている人は激減しているのではないでしょうか。

どうして格差は大きくなってしまうのか?

格差は資本社会の特徴

資本社会は、自由な競争で持続可能なシステムだと思っているととんでもないことになる。

資本家は過酷な競争を強いられ、なるだけコストは抑え、利益を追求せねばならない。労働者の賃金はどんどんぎりぎりのところまで抑えられる方向に進みます。

これがだんだん行き過ぎるようになって、やがて労働者は子育てや教育にお金が回せなくなり、結局労働力の再生産ができなくなるところまで行き着く。つまり少子化で人手不足になるんですね。

こうなると社会保障費が増大し、国の借金は膨らむ一方になります。

他方、労働者に分配することなく余った資本家のお金はというと、競争に明け暮れて悲観的になっていることもあってか、有効に投資されることがないまま、ただ金融機関にとどめ置かれ、利息がついて増大していきます。

このように資本社会は、このまま何もしなければ、格差だけが大きくなって、やがて回らなくなって破綻する仕組みなんだとか。

これまでも恐慌とか戦争といった破綻を繰り返してきていて、あたかも持続しているかのように見えてるだけで、じつは破滅までがセットなんですね。コワ過ぎです……。

貧困は自分のせいじゃない

この資本社会で、運悪く貧困になってしまったとしても、自分が駄目だったからだと自信を失ってはいけない。

詩人の茨木のり子さんは、

駄目なことの一切を

時代のせいにするな

なんて厳しいことを言ってますが、貧困は社会が負う問題で、個人の責任じゃない。(私見)

ああすればよかった、こうすればよかった、と反省するのも悪くないけど、どうしようもない時代に翻弄されてしまうこともある、と受け入れることも大事だ。

いちいち自分のせいだと思っていたら身が持たない。

誰にも「助けて。」と言えなくなってしまうのが何よりもまずい。

どうにでもなる。何とかなる。

そういう力は自信がないとわいてこない。

わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい

自分で守れ

茨木のり子「自分の感受性くらい」より

社会の仕組みを知ろう

資本社会がどんなに不完全で恐ろしいものだとしても、そこから抜け出すことはできません。

ただ、資本社会がどういうもので、どんなクセがあるかを学ぶことはできます。

そうでないと、わけがわからないうちに格差社会に巻き込まれて、打ちのめされるだけになる。

ヤニス・バルファキス氏は、「資本主義が民主主義を食い尽くそうとしている」と危機感を述べています。

どうすれば格差がなくなって、どうすれば幸せに暮らせるのか。

とりあえずできることは、今の社会の仕組みを知り、自信を失わないように用心すること。

そして資本社会以外の人間社会にも居場所を見つけること。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください