『シニアのなっとく家計学』
不安が消えるとまではいかないけれど、現実と向き合える情報が満載。

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『シニアのなっとく家計学』という本を紹介します。

老後資金はこれだけないと破産ですよ! 的な、今さらどうしようもないことを突き付けられるばかりの情報の中、これは、現実的な解決策を見出せそうな数少ない本ではないかと思いました。

自身の「シニア剰余金」の算出方法がわかります。

世の平均には当てはまらず、非現実的な数値に悩まされてきた方も、自身の「シニア剰余金」の過不足なら冷静に受け止められるのではないでしょうか。

シニア会計のすすめ

シニア会計とは、今から90歳までの収入・資産と支出・負債を洗い出し、その差額であるシニア剰余金を算出することです。

住宅ローンの計算をするときに、人生のイベントを考えながら、長期の会計計算をしたときのことを思い出す人もいるかもしれませんね。

「そんな先のことなんて漠然としていてわからない」と思っていませんか? わたしも思ってました。

でも、若い頃と違うんですね。実際にやってみると、今は先が限られてきているので、案外具体的に見積もれるようになっていることにびっくりします。

今後得られる収入もだいたい予想できます。これは、何もしなければ減ることはあっても増えることはないものなんですよね。

うちの場合、資産や負債も少ないので、あっという間に書き出せます。支出は直近のものを参考に、だいたいのところを予測します。

年金生活時の生活費は、現役時代の70%ぐらいとするのが一般的なんだそうですが、医療費や住宅費などでかなり違ってきそうです。それぞれ自分の場合を予測して見積もります。

そうしてシニア剰余金を増やすべく、

  1. 収入を増やす。
  2. 資産を増やす。
  3. 支出を減らす。
  4. 負債を減らす。

という4つの方法を実践しながらバランスをとっていくように家計管理することを提案しています。

これなら最悪シニア剰余金はゼロでも家計は回っていくことになります。

50代ならまだ時間がある。何歳からでもできることはたくさんある。そう思わせてくれるという意味で、前向きになれる本でした。

ただし、タイトルにあるように「これで足りるから安心!」といった魔法の本ではありません。あくまでも現実を知るための情報本です。

でも、自分に合った正しい現実がわかる良書だと思います。

現実を知らなければ対処のしようがありませんし、現実を知らなければ、避けられたはずのリスクも避けられません。

自分ちの家計の今後がかなり詳しく予測できるようになっています。今さら遅すぎるなんてことはありません。

興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。

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