たいていの本は図書館で借りる。滅多に本は買わない。本を集める趣味もない。だから絶版になった文庫本を、当時の定価の2倍で購入するなど珍しい。というか、今後おそらくないと思う。
人生で読む本の数は限られている。人生の残り時間を考えたとき、読んでも忘れてしまうばかりで、ろくに残らない読書ばかりしてきたなあ、と思うようになった。
そんなとき、作文上達のヒントにしようと読んだ二冊をきっかけに、こんどこそ、じっくり忘れない読書がしたくなった。
そのためのガイドになるのが今回購入した本なのだ。
『東西ミステリーベスト100』は貴重本だった
『東西ミステリーベスト100』は2013年に出版されたものである。タイトルどおり、国内・海外の傑作ミステリーベスト100をそれぞれランキング形式で発表したもので、各作品の「あらすじ」と「うんちく」のほか、100位~200位の作品タイトルなどが収録されている。
じつは1985年にも同じものが出版されていて、これはその改訂版なのだ。
本のランキングというのは、あらゆるところで発表されていて珍しくないのだが、このミステリーベストは、古典から現代まで、また愛好家から読書家まで、幅広い人が幅広い年代の傑作を選出しているほかにはないガイドなのである。
次回また改定されるとすれば、次は2040年頃になる。それまではおそらく出ない貴重本なのだ。
ミステリー愛好家たちは、この本をガイドに読んでいるらしいというので、わたしもほしくなって探して見ると、あまりに高価でびっくりした。古い文庫本は、値下がりしているものしか見たことがなかったからだ。
この本は、絶版していて希少価値がある上、読んだら手離すといった類の本ではないために、値段が高くなっているようだ。状態が悪いものも多く、少しでもいいものを安く手に入れたくて、なかなか決心がつかなかったけれど、まずまずのいい本が購入できてホッとしている。
こういうのは、amazonでないほうが安いかもしれない。わたしは楽天のVALUE BOOKSというところで購入した。このショップは以前も利用したことがあるが、対応も丁寧で本もきれい。安心の古書店である。
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