何でもかんでも競争させられるのが嫌でしようがなかった。
負けると、能力がないとか、努力が足りないとか、根性がないなんて言われるのも腑に落ちなかった。
こんなのは、きっと勝てない者の負け惜しみで、勝つってさぞ気持ちいいんだろうなぁ、という勝つことへのあこがれもある。
でも、何でもかんでも競争でうんざりする。
競争は奪い合いでしかない。
「ウィンウィン」という耳ざわりのいい言葉は、競争の本質を見えなくしている。
競争は切磋琢磨する場ではない。過酷な奪い合いだ。
生き抜くための生存競争は、人間も避けられないし、自然なことかもしれない。
でも、人間には、無用な競争を避けて、折り合いに努めることもできる。
勝つ以外に道がないと思い込まされていないか。折り合うことは、妥協や負けになると追い詰められていないか。そんな風潮に苦しめられていないか。
選べる道はほかにもあるということを、見失わされていないか。
違った暮らし、異なった考えが世の中にあふれているのはすごいこと。
たまにもめるのは仕方ない。でも、すべて奪い合う必要があるだろうか。わかり合えなくてもいい。違いを認め合い、お互い最小限の損をし合って共存する道があってもいいんじゃないか。
甘いって言われそう。
でも、わたしは競争は嫌い。甘いほうが好き。
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