市場社会は人間の欲望を永遠に生み出し続ける。
その最たる例がショッピングモールだ。
その構造、内装、音楽など、すべてが人の心を麻痺させて、最適なスピードで店を回らせ、自発性と創造性を腐らせ、われわれの中に欲望を芽生えさせ、必要のないものや買うつもりのなかったものを買わせてしまう。
『父が娘に語る経済の話』ヤニス・バルファキス著より
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世の中の仕組みに取り込まれない
市場社会は買わそうとかかってくる。
買わされるのは労働者だ。
買い物しないと生活できないと洗脳されて、「働かざる者食うべからず」と刷り込まれ、働かないなんて人間じゃないと罵られるのを恐れ、働かなければ生きていけないと脅される。
過労死寸前になっても、ただ働くしかないと思ってないか?
人間社会は市場社会だけじゃない。
お金が少なければ、買わない選択肢があって当然で、
働けなくなってお金がなくなっても、自己責任で死ぬしかない、なんてこともない。
働けなくなる可能性は誰にでもある。
皆同じようにギリギリまで拘束されて、働かなければ駄目って、これもまた、思い込まされてるだけではなかろうか。
ほどほどに働いて、ほどほどに買う道もあっていいわけで。
「こうでないといけない」と思い込んでる暮らしに行き詰まったら、その暮らしをやめればいい。
時代はどんどん変わっている。
駄目なことの一切を
時代のせいにするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
(茨木のり子「自分の感受性くらい」より抜粋)
今いる社会がすべてじゃない。
そういう一歩引いた目が持てたら、苦難のとき、追い詰められずにきっと新しい道が見い出せる。
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