投資か消費かの判断ってむずかしい。
将来的に得すると思って支出しても、結局損することも少なくない。
一方で、金銭的には赤字でも、経験やノウハウが身につくといった利益を獲得できる場合もあります。
いずれにせよ、身の丈に合った支出をしないと破滅します。
自分の身の丈ってご存知ですか?
身の丈を無視したスピード競争に参加してませんか?
仕事が遅いわたしはスピード感のある人にことさらあこがれてしまうところがある。
何でも早いだけで優れているように思いがちなんですね。
世の中がスピードを評価することが多いせいかもしれません。
ビジネス界においてはとりわけスピードを競う風潮があるように思います。
でも、それってほんとなんでしょうか?
確かに早いことで得られるメリットはあると思うんですよ。
だけどそのためにかけるコストはほんとにそのメリットに見合っているんでしょうか?
誰もがスピード競争すればいいってもんじゃないんですね。
スピード競争にも身の丈に合ったクラスというものがあるんです。そこのところを冷静に見積もれないと勝てません。
能力を超えた加速は事故のもとです。
バブルが節制をケチにした。
節制することをケチとののしる世間に育まれ、わたしは立派なバブル育ちのおとなになりました。
ひとことで言うと、身の程を知らないんです。
なのに贅沢だけ知ってるものだからタチが悪い。
お金を使うことに抵抗がないんですね。借金もおそれないからコワイ。
そんなわけで「今乗り換えないと損!」とか「今始めないと損!」といった煽り文句にかんたんに引っかかる。冷静に考えてみたら、何もしないほうが良かったなんてことがいっぱいありました。
世の中がどうであろうと、自分の場合はどうなのか?
本当に今支出する価値があるのか?
得するチャンスを逃すかもしれないけれど、損しないほうがいいことないか?
世の中はお金を使わそうとかかってきます。そうしてお金をまわすことが景気をよくすることだから当然です。
でも、まずはそれぞれ身の丈に合った投資と消費をして、しっかり自立することが大事だと気づくのに、いっぱい痛い目に合って、とんだ時間を食ってしまったというわけです。
身の丈に合っているかどうかを判断するのは、ほかの人にはわからないことですから自分で考えるしかないんですよね。
世の中のせいにして嘆いたところで自立できません。
そんなあたりまえのことが50を過ぎてやっとわかってきたわたしって、やっぱり遅い……。
だけど寿命90の時代です。
元気でいられれば、今からでも遅いということはない。
自分のスピードを考えたとき、「支出はなるだけ先送り」というのがわたしの目下の座右の銘です。
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