「世の中、お金だけじゃないよねー」と思いながら、いつもお金がなくて苦しんでるってどういうことなんだろう、って思っていた。
ものを売り買いする「交換」のための実体経済より、お金を保存したり利殖する金融商品を取引する市場が膨れ上がり過ぎて、実体経済が貧しくなってしまっているらしい。
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実体経済を豊かにするお金の使い方とは
景気をよくするには、みんながお金を使うことだと言われている。
でも、食べるものや住むところにも困っている人が、スマホや車がないと仕事につけないという何だか妙な感じになっている。収入や仕事はまちまちで、できる暮らしは違うのに、最低限の生活コストが高い。
どうして生活コストが高くなるかというと、いつでも何をするにも消費者にされてしまっているからだ。
消費者になると、1円でも安くモノを買おうと躍起になる。売る方は、1円でも安くモノを作ろうとどこまでも不毛な競争を強いられる。
もちろん、少しでも安く買い物する消費者になるときはあってもいい。
でも、いついかなるときも、ただ消費するだけの人ではいられない。
人間は、役に立ちたいとか、喜ばせたいといった仕事をしたがる側面を持ち、お金で清算できない価値観を持っているみたいだからだ。
対人関係の中で、喜びと感謝の交換や喜びの分かち合いに幸せを感じ、その幸福を、また別の誰かにつなげようとしたがる。
お金にならない見えない価値を疑い、貢献する嬉しさを忘れ、タダ働きのボランティアなんて損、と考えるようになっても、1円にもならない「いいね」をひそかに嬉しがってしまうあたり、お金に換算できない価値は確かにありそうなのだ。
人間ってふしぎ。
実体経済の豊かさは、お金に換えられない見えない価値が握ってる気がする。
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現実的でないのはどっち?
経済的に成立させるためには、コストを抑えて利益を出すというのが常識になっていて、真っ当な仕事をすれば、利益は後からついてくるというのはきれいごととされている。
確かに、いい仕事をしようとして、コストを惜しまず投資しても、うまくいくとは限らない。
では、コストを抑えるのが現実的かというと、そうともいえなくなってきている。
これもやっぱりバランス問題。
目の前の人と向き合い、対話を積み重ね、試行錯誤しながらそのつど改善していくのが案外最先端ではないかと思う。
人間は矛盾だらけの生き物なんだから、もっと柔軟に、臨機応変にやらないと、いつまでたってもしっくりいかない気がする。
消費するだけのマシンにならないように気をつけて、このへんちくりんな時代を乗り切りたい。
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