『書きたい人のためのミステリ入門』というのを読んだ。ミステリー小説を書きたいわけではない。
作文教室をしていると、自分も作文が上手になりたいと思うし、何かもっといいアドバイスができないものかといつも考えてしまうのだ。だからといって、ミステリ入門が役に立つとは思っていない。
ただミステリーが好きなので、どんなものかと手に取ってみた。
謎ほど魅力的なことはない
ミステリーが好きといっても、それほど読んでいるわけではない。また、読んでもすぐ忘れてしまうので、トリックがどうとか伏線がああだのと、うんちくが語れなくて残念だ。
どうせ読むなら作文術といったものより、ミステリーの書き方のほうがおもしろそう。
ミステリーには読むものの心を奪い、ページをめくらせる魅力がある。それは「知りたい」という好奇心をうまく使った謎があるからだ。
謎ほど魅力的なものはない。
ミステリーはすべてに通じる
著者は『すべての道はミステリに通ず』と述べている。ミステリには物語をおもしろく盛り上げる技術や要素がすべて詰まっているからだ。ミステリが書ける人は、他のどんなジャンルでも活躍できるという。
ちょっとした身のまわりのできごとも、ミステリー仕立てで書けたらどんなに楽しいだろう。話がじょうずな人というのも、もしかしたら謎を用いて聞く者の好奇心を刺激しているのかもしれない。
謎を見つけるには、どんなこともあたりまえと流さずに「これはどういうことか」「なんだろう」「どうなっているの」とあらゆることに疑問を抱くアンテナが必要になる。
それは何をするにせよ大事なことだが、おとなになるほどわすれがち。
なるほどミステリーはすべてに通じるのだ。
有名ミステリーの話題についていけるほどに、ミステリーをじっくり読みたくなった。
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